イチゴの病害虫対策【うどんこ病】
うどんこ病は、果菜類をはじめ多くの作物に発生する代表的な病害で、イチゴ栽培でも特に注意が必要です。
葉・果実・果柄・花・花柄・葉柄などさまざまな部位に発生し、白い粉をふいたように見える症状が特徴です。
発生すると生育や品質に大きな影響を及ぼすため、早期発見と適切な防除が重要になります。
イノチオでは、病害虫診断を行うことができます。他にもお困りの症状がある場合は、適した対策を行うために診断をおすすめします!
イチゴ栽培におけるうどんこ病の症状

イチゴうどんこ病は、葉・果実・果柄(花房の軸)など、植物体のさまざまな部位に発生します。
初期には、下葉に赤褐色の斑点が現れ、続いて新葉の裏面に白いカビ(菌糸と分生子)が付着します。
病勢が進むと、小葉は縁から内側へ巻き込み、スプーン状に反り返るのが特徴です。
多発すると、葉・果実・果柄・葉柄の広い範囲に白色のカビが一面に発生します。
蕾に感染した場合は花弁が紫紅色に変色し、幼果では肥大が抑制されるため収量や品質に大きく影響します。
さらに、着色期の果実が感染すると、色づきが遅れるなどの商品価値低下に直結する症状が見られます。
うどんこ病の原因はカビ!

イチゴうどんこ病は、カビの仲間である Sphaerotheca aphanis(子のう菌類) によって引き起こされます。
菌の発育適温は 18~22℃ で、特に 20℃前後で最も発病が活発 になります。
一方、25℃以上では発病が鈍くなり、30℃を超えると感染が一時的に停止するため、気温によって発生の強弱が大きく変わります。
湿度に関しては、乾燥〜多湿のどちらの環境でも発生するという特徴があります。
湿度 80~100% では多発しやすいものの、40%台の乾燥状態でも発生が確認されるため、この点は他の病害と異なる注意すべきポイントです。
うどんこ病はどうやって感染する?
主な感染経路① 空気伝染(分生子の飛散)
うどんこ病の多くは、空気を介して広がる感染(空気伝染)です。
病斑が白く見える部分には、菌糸と分生子(カビの胞子)が形成されており、この分生子が風に乗って飛散することで周囲の葉や果実・葉柄等へ付着し、感染が広がります。
分生子は日中の湿度が低い時間帯に特によく飛散します。さらに、密植や通気性の悪い環境では飛散した胞子がハウス内に滞留しやすく、感染が一気に拡大する要因となります。
主な感染経路② 汚染苗の持ち込み
育苗期間中はハウス内の温度が高くなるため、病原菌が植物体内に侵入しても症状が現れない「潜在感染」が起こりやすい時期です。そのため気づかないうちに感染した苗を圃場に持ち込んでしまうことがあります。
その後、秋になり気温や環境がうどんこ病菌にとって好条件になると、潜在感染していた苗から急激に症状が発生し、圃場全体に広がる危険性があります。
特に自家育苗を行っている場合は、耕種的防除や薬剤防除をしっかりと実施し、育苗段階でうどんこ病の感染を抑えることが重要です。
うどんこ病防除のポイント

防除には大きく分けて耕種的防除と薬剤防除の2つの防除対策があります。
耕種的防除
耕種的防除とは、栽培管理やハウス内環境を工夫して病気が発生しにくい環境をつくる防除方法です。
①無病苗の使用と育苗期の衛生管理の徹底が基本となります。
栽培中は、不要な下葉やランナーを早めに取り除き、風通しを良くすることが効果的です。
②ハウス内の温度・湿度管理を適切に行い、高温・多湿・過乾燥を避けましょう。
③多肥や窒素過多による過繁茂、肥料不足による草勢の低下は発病を助長するため、肥培管理にも注意が必要です。
④発病した葉や果実は伝染源となるため、見つけ次第除去し、ハウス外へ持ち出してください。
薬剤防除
発病を防ぐためには、発病前〜発病初期の予防散布を確実に行うことが大切です。
特にイチゴの場合、ミツバチ導入後は使用できる薬剤が制限されるため、ミツバチ導入前までに必要な薬剤散布を十分に済ませておきましょう。
うどんこ病菌は耐性菌が発生しやすい病害として知られており、同じ系統の薬剤を続けて使用すると効果が低下する可能性があります。薬剤の系統をローテーションしながら散布することが重要です。
薬剤散布の際は、葉裏までしっかり薬剤が付着するよう、丁寧に散布してください。
うどんこ病菌は葉の裏側にも多く発生するため、散布ムラをなくすことが効果を高めるポイントです。
イノチオの防除チラシ1月号では、うどんこ病の対策薬剤やおすすめの資材を掲載しています。ぜひご覧ください。
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