新規就農者は必読!儲かる野菜ランキング!おすすめは施設園芸栽培!?
農業で安定した収益を目指すなら、作物選びと経営戦略が重要です。本コラムでは、農林水産省のデータをもとに「儲かる野菜ランキング」をご紹介。特に施設園芸栽培のメリットや始め方について詳しく解説します。
目次
儲かる農業のために知っておきたいこと
農業で「稼ぐ」ためには、作物選びだけでなく、経営全体の視点が欠かせません。儲かる野菜について触れる前に、ここでは農業の収益性を左右する3つの重要ポイントを解説します。
初期投資と収益性の関係
農業は、栽培方法によって初期投資額が大きく変わります。
屋外で野菜を育てる露地栽培は、比較的低コストで始められるため、就農のハードルが低いのが特徴です。しかし、天候リスクや収益の季節変動が大きく、安定した収入を得るのは難しい場合があります。
一方、ビニールハウスを用いて栽培を行う施設園芸(ハウス栽培)は初期投資が高額ですが、年間を通じて出荷できるため、安定した収益を確保しやすいという強みがあります。補助金や融資制度を活用すれば、初期投資の負担を大きく軽減できるため、長期的な視点で検討することが重要です。
労働時間と利益のバランス
大きな利益を得られる作物でも、労働時間が長いと負担が大きくなってしまいます。労働時間と利益のバランスも大切です。
露地栽培は比較的作業がシンプルで、労働時間が少ない場合もありますが、天候リスクや収益の季節変動が避けられず、これが年間の所得に影響します。
一方で、施設栽培は管理に手間がかかるものの、年間を通じて安定した収入を得られる点が大きな強みです。さらに「スマート農業」と呼ばれる環境制御や、栽培を自動化する技術を導入すれば、作業効率を高めて負担を減らすことができます。
市場ニーズと価格変動
農産物の価格は季節や需要によって変動します。供給が少ない時期に出荷できる作物は高単価を狙えるため、栽培計画に工夫が必要です。また、直販やネット販売を活用すれば、卸売より高い価格で販売できる可能性があります。市場動向を把握し、販路戦略を立てることが安定収益への近道です。
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儲かる野菜ランキング(所得順)

農林水産省が平成19年まで実施していた、作物と栽培形態ごとに経営収支をまとめた「品目別経営統計」の調査によれば、所得が高い作物上位10位までは、次の野菜が該当します。

※引用:農林水産省「品目別経営統計」
※10aあたり・年産・露地施設混合
※時給は小数点以下を四捨五入しています
所得の高い作物の上位は、施設栽培野菜が多くを占めています。しかし一方で、労働時間が長くかかっているのも事実です。
上位10位までの野菜を時給の高いものから順に並べると、こちらの表のようになります。

トマトは依然として1位となっていますが、所得ランキングで2位だったイチゴは、時給の観点で見ると8位という結果になりました。
労働時間を短縮する方法
労働時間の長さは、工夫次第で改善することができます。栽培開始前に栽培にかかる手間をイメージできていれば、ビニールハウスを建てる際に「いかに効率よく栽培ができるか」を考慮して導線設計をすることも可能です。
すでに栽培を開始している場合、労働時間を短縮するためにまず取り組みたいのは、作業しやすい環境づくりです。頻繁に使う資材や道具を取りやすい位置に配置するなどして、移動や準備にかかる時間を削減できます。さらに、栽培ベンチや高設栽培を導入すれば、腰をかがめる作業が減り、体への負担も軽減されます。
次に、スマート農業の導入です。自動灌水システムや環境制御装置を活用すれば、水やりや温度管理にかかる時間を大幅に短縮できます。こうした技術を取り入れることで、作業効率が向上し、限られた労働力でも高収益を目指すことが可能になります。
施設園芸栽培がおすすめな理由

農業で安定した収益を目指すなら、施設園芸は非常に有力な選択肢です。
ここでは、その4つの大きなメリットを紹介します。
天候変化によるリスクを減らせる
露地栽培では、台風や長雨、猛暑などの天候不順が収穫量や品質に大きな影響を与えます。施設園芸なら、ハウス内で温度や湿度を管理できるため、天候リスクを大幅に軽減できます。安定した環境で栽培できることは、経営の安心感につながります。
高単価・高収量を狙える
施設栽培は、品質の高い作物を安定して生産できるため、市場で高単価を維持しやすいのが特徴です。
さらに、栽培密度を高めたり、環境制御で生育を最適化することで、収量を増やすことも可能です。結果として、露地栽培よりも高い所得を得られるケースが多く見られます。
年間出荷が可能
露地栽培は季節に左右されますが、施設園芸なら周年栽培が可能です。端境期に出荷できれば市場価格が高くなるため、収益性をさらに高めることができます。年間を通じて安定した収入を得られる点は、農業経営において大きな強みです。
補助金・支援制度の活用で初期投資を抑える
ハウスや設備の導入には初期投資が必要ですが、国や自治体の補助金や融資制度を活用すれば負担を大きく軽減できます。近年はスマート農業導入にも支援があり、効率化と収益性向上を同時に実現できる環境が整っています。
新規就農で施設園芸をはじめる際のポイント

施設園芸に適した農地を選ぶ
施設園芸を始める際、最初のハードルとなるのが農地選びです。これは難航しやすいだけでなく、成功の鍵を握る重要なポイントでもあります。
農地が見つかったとしても、その場所がビニールハウスの建設に適しているとは限りません。方角や土地の形状、電気や水源といったインフラなど、確認すべき条件は多岐にわたります。
判断に迷う場合は、契約前に必ずビニールハウスメーカーの担当者へ相談することをおすすめします。
必要な設備を準備する
施設園芸を始める際は、温度管理だけの設備からスタートするケースが多く見られます。しかし、施設園芸の先進国であるオランダでは、複数の設備を組み合わせて環境を総合的に制御することで、1000㎡あたりの収穫量が日本の約5倍に達するといわれています。
日本でも、温度管理に加えて可能な範囲で設備を導入すれば、生産性を大きく向上させることができます。ただし、設備投資には際限がないため、長期的な規模拡大を視野に入れ、計画的に検討することが重要です。
土壌管理と病害虫対策は必須
施設園芸では、ビニールハウス内で栽培ベンチを使うだけでなく、露地栽培と同様に土耕栽培を行うケースも多く、トマトやキュウリ、イチゴなど幅広い作物で採用されています。土耕栽培を成功させるには、作物に適した土壌環境が欠かせません。水はけと通気性を確保するために、土壌改良剤や遅効性肥料を活用し、ハウス建設前には土壌診断を行うことをおすすめします。専門家に相談し、その土地が農業に適しているかを確認することが重要です。
また、施設内だからといって病害虫のリスクがゼロになるわけではありません。外部から侵入させないことが基本ですが、万一発生した場合には、捕虫資材や天敵製剤を使って繁殖を防ぐ対策が必要です。施設内の衛生管理を徹底し、病害虫を排除することが安定した生産につながります。
パートナー企業を見つける
農業未経験の方が、施設園芸に必要な情報や専門知識をすべて一人で補うのは容易ではありません。
そのため、施設園芸を始める際には、ビニールハウスの施工だけ、コンサルティングだけといった部分的な対応ではなく、総合的にサポートしてくれる業者を選ぶことをおすすめします。
就農時は、ハウスの設置や補助金など目先のことに意識が向きがちですが、栽培開始後の期間の方が圧倒的に長く続きます。農薬や肥料、病害虫対策など、長期的な視点で支援してくれるパートナーを選ぶことが、安定した農業経営の鍵となります。
施設園芸のことならイノチオアグリへご相談ください

施設園芸は、安定した収益や高い生産性を目指す新規就農者にとって、非常に魅力的な選択肢です。しかし、農地選びや設備導入、土壌管理、病害虫対策など、実際に始めるとなると専門的な知識や経験が必要になる場面が多くあります。こうした課題を一人で解決するのは簡単ではありません。
イノチオアグリでは、ビニールハウスの設計・施工から、栽培環境の整備、経営サポートまで、施設園芸に関するあらゆるご相談に総合的に対応しています。新規就農のスタートから、安定した農業経営の実現まで、長期的な視点で伴走できるパートナーとして、皆さまのチャレンジを全力でサポートいたします。
施設園芸に関する疑問や不安、具体的なご相談がありましたら、ぜひイノチオアグリへお気軽にお問い合わせください。
