持続可能な農業モデルの構築
持続可能な農業モデルの実現へ向けて、3つの拠点で自ら生産をしています。高品質な農産物の計画的かつ安定生産を実現するために、運営管理方法を統一し、データ活用と週単位で PDCA サイクルを運用。GAP(適正な農業生産工程管理)への取り組み、植物由来素材パックや FSC 認証の出荷資材の採用など、環境保全型農業を実践しています。
浄化センターの放流水熱で、 化石燃料の使用量を30%削減。
イノチオファーム豊橋は、隣接する浄化センターから出る放流水の熱エネルギーを温室暖房に活用しています。地中に直径80cmのパイプを埋設し、その外周に浄化センターの放流水(19℃)を循環させ、地中熱を熱交換することでハウス内に温風を送り込んでいます。重油に頼った暖房の使用を減らすことで、化石燃料の使用量を3割以上削減することに取り組んでいます。
スマートなシステムで栽培管理
大規模な施設を的確に管理し、収穫を安定させるために、複合環境制御装置、培地重モニタリングシステム、潅水制御システムなど、先端技術を積極的に導入しました。
そして、これらの技術をどう運用すれば、より高品質で生産性を上げられるか、その探求も重要なミッションのひとつとなります。どう環境を制御したのか、その環境下でどう育ったのか、1週間単位で生育状態の確認と検証を行い実証データを蓄積しています。
スマート農業事業はこちら規格外のミニトマトを動物の餌として寄付
地元動物園の動物スポンサーとして、週に1度、落下などにより出荷できない規格外のミニトマトを寄贈しています。食品ロス削減だけなく動物園の経費削減という双方への効果が期待できる取り組みです。
適正農業規範 GAPを実践
イノチオファームの2農場で、事実上の国際標準「グローバルGAP認証」を取得しています。GAPとは「Good Agricultural Practice」の頭文字で、日本では適正農業規範と呼ばれています。食品安全・労働安全・環境保全を3本柱とし、経営改善の基礎である「5Sの実践」と農業生産現場での「PDCAサイクル」を回す、農業生産現場における継続した改善活動として取り組んでいます。
GAPの3本柱
- 労働安全
- 農作業中の事故回避
熱中症予防の徹底 等 - 食品安全
- 微生物による汚染の低減
残留農薬基準の遵守 等 - 環境保全
- 地下水への影響に配慮した肥料の使用
廃棄物の適正な処理 等
イノチオファーム田原
栽培技術、環境管理、労務管理の改善と生産した先にある流通まで視野に入れた経営を行うことで、持続的なビジネスモデルの構築に取り組んでいます。
- 栽培面積
- 1.2ha(0.9ha+0.3ha)
- 栽培品目
- 中玉トマト、大玉トマト
- 出荷時期
- 11月~7月
- 出荷量
- 中玉 約150t/年、大玉 約40t/年
伊那さくらファーム
中央アルプス山脈の天然水を利用し、標高800mで中玉トマトを栽培
- 栽培面積
- 30a
- 栽培品目
- 中玉トマト
- 出荷時期
- 7月~11月
- 出荷量
- 約25t/年
生活者が求める農産物を提供
顧客志向の商品開発でニーズに対応した価値を創造し、調査結果に基づいて高い評価を得たネーミング、デザイン、キャッチコピーなどを採用しています。また、自社農場と契約生産者が栽培する高品質な農産物を自社流通で販売しています。
生鮮ミニトマトで“日本初”の機能性表示食品GABAミニトマト
アミノ酸の一種「GABA」が100gあたり15mg含まれています。GABAには高めの血圧を低下される機能があり、目安として1日20mgの摂取量が推奨されているため1日の食事にGABAミニトマトを1パック(130g)取り入れるのがおすすめです。また、成分のみならず「甘さ」と「酸味」のバランスが良く、しっかりとした濃厚な味が楽しめます。
キク苗の生産・販売
キクの親株を毎年開花選抜し、大型圃場で一括生産することで品質を均一にし、生育・開花の揃いが良い穂木を国内生産者へ届けています。また、種苗メーカーより花苗の委託生産も請け負っています。
低炭素モデルハウス
太陽光豊富な地域特性を活かし、自然エネルギーの活用と省電力機器による低炭素施設園芸の実現を目指しています。
- 栽培面積
- 6.7a
- 栽培品目
- キク切花
切花生産施設 A・G棟
グループ会社であるイノチオ精興園の品種を生産し、切花として販売しています。
- 栽培面積
- 29.6a
- 栽培品目
- キク切花
キク苗生産施設 B・C棟
自社農場で育成した親苗を海外の提携農場(ベトナム)にて増殖し、国内のキク生産者へ届けています。また、要望に応じ発根苗生産を行っています。
- 栽培面積
- 24.3a
- 栽培品目
- キクプラグ苗