⽇本⼀の菊の⽣産地である愛知県⽥原市で輪菊の栽培をしている渡会理史さん。変わりゆく需要に対応するため、所属するJA愛知みなみの輪菊部会としても、個⼈としても、新たな菊の価値を創造するため、ブランディングにも取り組んでいます。

電照菊ナイトツアーHPを⾒る

所在地等
愛知県⽥原市
栽培作物
輪菊(精の⼀世、精興の誠)

⽇本⼀の菊の⽣産地を引っ張っていく

菊は天皇家の家紋にも使われているように、⽇本の⼼として根付いてきた花です。栽培上のメリットとして、栽培⽅法の整った作物です。仕事として栽培を⾏っているので出荷本数や秀品率など、利益を上げるためにデータ管理などを⾏い、常に考えながら栽培をしています。

⽥原市は⽇本⼀の菊の産地です。1000軒近くのレベルの⾼い農家さんに囲まれ勉強させていただき、産地を引っ張って⾏く気持ちで栽培をしています。

新たな魅⼒の発⾒︕「電照菊ナイトツアー」

花が好きな⽅たちのなかに、⽥原市の電照されたビニールハウスに興味がある⽅がいることを知りました。電照された温室を外から⾒ることがあっても、ビニールハウス内を⾒る機会は滅多にありません。そこで、実際に⾒てもらうことで菊の新たな魅⼒を発信できたらと思い電照菊ナイトツアーをはじめました。

実際に参加していただいた⽅に感想を聞くと、ナイトツアーを通して⽥原市の新たな魅⼒の発⾒につながっていると実感できます。他にも、地元の⼩学⽣に菊の魅⼒を紹介する活動もしています。
電照菊ナイトツアーのHPを見る

経営としての農業に取り組む意義

ビニールハウス7棟を年3作ずつ植え替えて、合計21回の出荷を⾏っています。作ごとに出荷本数や秀品率の統計データをとり、数字を管理して次の作の栽培⽅法や採算を考えて、栽培に取り組んでいます。農業は栽培することばかりに⽬を向けがちですが、私たちは経営として農業に取り組んでいるので、お⾦の管理がとても⼤切になってきます。

いま一度、菊の魅力を考えるとき

これまで需要のあった葬儀でも菊の使用量が減ってきています。菊は、見た目や日持ちを考えても良い花だと思います。これからは原点に戻り、菊の魅力を消費者の方に見直してもらえるようにPRをしていきたいです。JA愛知みなみの輪菊部会では、結婚式などで純白の菊を飾ってもらえる機会を作ることや、花弁を染色して提供することに取り組んでいます。

イノチオは、地元の会社として期待している

私たち菊農家は、ビニールハウスがなければ仕事になりません。ビニールハウスを守ってくれる地元の会社としてすごく心強く、期待をしています。資材や栽培方法と言った、農業に関する情報を正しく伝えてくれる会社なので、今後も一緒に仕事をしていけたらと思っています。

栽培をしている、精の一世(夏季)と精興の誠(冬季)の2品種は、イノチオ精興園の菊品種です。精興園は、種苗会社として系統選抜がしっかりしているので、芽の揃いが良く、不良株が少ない印象です。

船頭をしてくれる農業会社になって欲しい

これからも地元の会社として農家に寄り添い、先に引っ張って行ってくれる存在でいて欲しいと思います。そういう期待ができるのがイノチオの強みであると思うので、今後もぜひ良いお付き合いをしていきたいです。

田原市の電照菊の紹介

電照菊とは、花芽ができる前の時期に電照し、人工的に日照時間を長くすることで開花時期を遅らせる方法です。電照を行うことで、菊の需要が最も多い、正月から春のお彼岸の間に出荷できるようになりました。近年は省エネの時代に合わせ、LED照明が導入されています。

電照で灯されたビニールハウスは、田原市を代表する風景となっています。

渡会理史さんが導入するビニールハウス

屋根型ハウス
自由設計が魅力。販売実績NO.1ビニールハウス

屋根型ハウスは、鉄筋コンクリート基礎とH型鋼の主骨材を組み付けし、広い空間を必要とする栽培形態に対応できるビニールハウスです。丸型のビニールハウスよりもさらに強度と耐久性を兼ね備えております。80種類以上の作物、8,000棟以上のビニールハウス導入実績があり、高い耐久性を兼ね備えているため、台風や積雪の多い地域でも安心して栽培できるという声をお客さまからいただいております。

ビニールハウスの間口・柱高を自由に選択できるため、農地形状に左右されず、最大限の栽培面積確保が可能です。農地測量調査を行い、農地を最大限活用した、ビニールハウス価格や建設プラン、事業プランまでトータルでご提案いたします。

渡会理史さんが導入するスマート農業製品(内部設備)

自走式防除・灌水システム マスプレー

マスプレーは、ボタン1つでビニールハウス内における自動防除・灌水が可能です。農薬散布時の農薬の微粉末や霧を吸い込むリスクが軽減でき、かつ防除作業の省力化にもなる、人に優しい商品です。切り花栽培の方だけでなく、イチゴの高設栽培の方や鉢物のベンチ栽培の方にも導入いただいております。

イチゴ栽培で導入されたお客さまは、これまで2時間かかっていた防除作業が45分に短縮できています。

ビニールハウスを建てる前に知っておきたいポイント

個人の新規就農や企業の農業参入で施設園芸の分野で農業をはじめる場合に、ビニールハウスの建設は不可欠です。しかし、ビニールハウスと一言に表現しても種類や規模、導入する設備によって金額感が大きく変動してきます。

こちらでは、お客さま事例の渡会さんのように栽培を行うために、ビニールハウスを建てる前に知っておきたいポイントをご紹介します。

知っておきたいポイント➀ビニールハウスの構造体

ビニールハウスの価格は、建設面積の大型化や、軒高(柱高)が高くなることによって、ビニールハウス価格が上がる傾向にあります。それに加えて、風速や積雪等の厳しい地域では、土地環境に耐えうる構造体で設計されるためにさらなるコストアップとなります。

ビニールハウス価格を抑える際は、ビニールハウスの性能を損なわない形で、用地に基づく合理的な設計をすることで金額抑制に繋がります。弊社はお客さまの予算、栽培作物、栽培方式、土地環境をもとにビニールハウス1万棟の建設実績から仕様やビニールハウス建設プランをご提案いたします。

知っておきたいポイント➁被覆材

ビニールハウスのイニシャルのコストダウン、または費用対効果の検討ポイントの1つ目として被覆材があります。ビニールハウスの被覆材は農業用ビニール(農ビ)、ポリオレフィン系フィルム(POフィルム)、硬質フィルムなどがあり、耐用年数や製品特性に応じてフィルムの選定をします。性能や耐久性の高い製品を展張の場合、フィルムそのものの価格とともに、施工方法に伴う資材や工事費も高価となります。

耐用年数3~5年の被覆材と15年以上の長期展張型フィルムを比較すると、 100万円以上の価格差が生じるケースもあります。そのため、立地条件、栽培作物、栽培スケジュール、ご予算などから、お客さまにとって最適な性能(耐用年数、厚み、保温性、透光率、波長、流滴性)の被覆材をご提案いたします。

知っておきたいポイント➂内部設備

ビニールハウスのイニシャルのコストダウン、または費用対効果の検討ポイントの2つ目としてハウス内部設備があります。ハウス内部設備は選択する仕様によって、ビニールハウス本体の価格と同程度またそれ以上の価格になることもあります。

遮光や保温を行う内張りカーテン装置、ビニールハウス内の温度管理を行うための暖房設備やヒートポンプ設備、ハウス内の温度環境の均一化を目的とする循環扇などの空調設備、炭酸ガス施用設備、環境設備や潅水設備など、設備仕様は多岐にわたります。内部設備の選定に関しても、ビニールハウス建設実績1万棟以上の知見を活かして、栽培作物と目的に適したビニールハウスの内部設備をトータルでご提案いたします。

新規就農者を助ける支援制度

認定新規就農者制度

認定新規就農者制度とは、これからの農業を支える新規就農者を増やし、安定的な新規就農者を地域農業の担い手として育成することを目的にしています。新たに農業を始める方が作成する青年等就農計画(事業計画書)を各市区町村が認定し、認定を受けた方に対して、早期の経営安定に向けた措置を集中的に実施する制度になります。

認定新規就農者を取得することで、独立して農業を始める際に必要な設備や機械の初期投資資金や所得確保の給付金等の支援策が優先して、取得できる等のメリットがあります。

認定を受けることで得られる支援を下記でご紹介します。
認定新規就農者制度を知る

青年等就農資金

青年等就農資金は、新たに農業経営を開始する新規就農者を対象に、国が無利子で資金を融資する制度になります。実際には国の出資金をもとに、株式会社日本政策金融公庫が融資に関する審査及び諸手続きを行います。

対象となる条件として、認定新規就農者として市区町村から認定を受けた青年(原則18歳以上45歳未満)、効率かつ安定的な農業経営を営むために活用できる知識・技能を有する65歳未満、これに該当する人が役員の過半数を占める法人、農業経営を開始してから5年以内の方も対象になります。

青年等就農資金の融資限度額は3,700万円(特認1億円)になります。利子は返済終了まで無利子であることも新規就農者にとって、力強い支援制度です。返済期間は12年で、据置期間は最大5年以内と設定されています。資金の使い道も幅広く活用可能であり、施設・機械の導入費や農地の借地料・機械のリース料に関する一括支払いなどでご活用いただけます。
青年等就農資金を知る

経営開始資金

新規就農者育成総合対策「経営開始資金」(旧 農業次世代人材投資資金)は、経営を始めて間もない時期の所得を確保したい方におすすめです。

制度内容としては、規定の要件を満たす認定新規就農者に対して、経営開始から最長3年間、月12.5万円(年間最大150万円)の給付になります。要件としては、就農時の年齢が原則49歳以下の認定新規就農者であることなど5項目を全て満たす方が対象となります。

夫婦ともに就農する場合(家族経営協定、経営資源の共有などにより共同経営者であることが明確である場合)は夫婦合わせて1.5人分の交付も受けることが可能です。また、複数の新規就農者が法人を新設し、共同経営を行う場合は、新規就農者それぞれに最大150万円を交付される制度です。
経営開始資金を知る

経営発展支援事業

経営発展支援事業は、農業への人材の一層の呼び込みと定着を図るため、経営発展のための機械・施設等の導入を地方と連携して親元就農も含めて支援する制度になります。

新規就農をされる方に機械・施設等の導入にかかる経費の上限1,000万円(経営開始資金の交付対象者は上限500万円)に対し、都道府県支援分の2倍を国が支援する取り組みになります。

対象となる条件としては、認定新規就農者として市区町村から認定を受けた独立・就農時の年齢が49歳以下であるほか、就農における事業計画書である青年等就農計画に即して主体的に農業経営を行っている方になります。

経営発展支援事業は、補助対象事業費上限1,000万円のうち県支援分の2倍を国が支援する内容です。補助率の例として、国が1/2、県が1/4、本人1/4になります。1,000万円の施設や機械導入費が1/4に抑えられること、助成対象も幅広い用途で活用できることから新規就農者が苦労する資金確保を解決する可能性のある力強い制度です。
経営発展支援事業を知る

イノチオアグリは新規就農・農業参入を支援します

イノチオアグリについて

イノチオアグリは施設園芸(農業ハウスやビニールハウス)に携わり、50年以上の知見がございます。50年以上に渡り、培ったノウハウを活かし、新規就農・農業参入を計画段階からご支援しております。お客さまのご要望や条件に基づいて農場を設計し、栽培方法や作業計画を一緒に考え、事業収支の試算までの事業計画の策定をお手伝いします。 さらに、圃場研修や専門指導員によるサポートで、事業開始の準備期間から栽培開始後の運営管理や労務管理に至るまで、農業ビジネスの最前線で培ったノウハウを活かしてお客さまの農場運営をトータルサポートします。

イノチオアグリが行う新規就農支援とは?

新規就農は一次産業ですが、会社を興すことと何ら変わりません。新規就農後の農業経営を行うための経営資源である資金確保や経営、営農技術の習得からビニールハウス・機械などの経営基盤構築が必要になります。新規就農には、十分な事前準備が不可欠です。

弊社は新規就農までの課題である、就農計画の提案や新規就農で活用できる融資制度のご紹介、就農までに必要な事業計画書作成支援やビニールハウスの図面、概算見積をトータルで支援いたします。ご要望ございましたら、下記お問い合わせからお申込みください。